ビットコイン（BTC）とは？特徴や仕組みを初心者向けに解説

ビットコイン（BTC）とは、世界初の仮想通貨です。現在では様々なサービスで導入されるほど、世界的に認知を広げています。また、ビットコインをはじめとする仮想通貨は、これまでに数え切れないほどの成功者を輩出しました。

ビットコイン投資に興味はあるが、「ビットコインとは何か、特徴や仕組みを把握できておらず、一歩が踏み出せない」という方も多いはず。

当記事では、「ビットコインとは何なのか」を初心者の方でも理解できるようにわかりやすく解説します。ビットコインの特徴や仕組みを理解して取引を始めたい方はぜひ最後までご覧ください。

ビットコイン（BTC）とは？

ビットコイン（BTC）とは簡単に言うと、オンライン上にのみ存在するデジタル通貨のこと。2008年に突如として現れた「サトシ・ナカモト」によって開発された、世界初の仮想通貨です。現在でも「サトシ・ナカモト」がどういった人物なのか、1人なのか、それともグループなのか、全ては謎に包まれたままとなっています。

ブロックチェーンや非中央集権など、ビットコインは当時こそ最新すぎたために「怪しい」との声が絶えませんでした。しかし現在では、ビットコインの便利さと高いセキュリティ面から様々なサービスで利用されるようになっています。中南米に位置するエルサルバドルでは、2021年にビットコインを法定通貨とする「ビットコイン法」が可決されたほどです。

その他、ビットコインの概要は以下にまとめます。

＊ 2024年7月17日現在（CoinMarketCap調べ）

ビットコインの現在の時価総額は約205兆円。これは、現在日本で最も時価総額が高いトヨタで約51兆円であることを考えると、どれほどの規模であるか理解できるでしょう。

ビットコイン（BTC）と法定通貨の違い

ビットコイン（BTC）と法定通貨には大きな違いがいくつかあります。

法定通貨は中央銀行や政府によって管理・発行する一方で、ビットコインには中央管理者が存在しません。ビットコインを含め、仮想通貨の特徴である分散型ネットワークによって、ユーザーが運営に参加します。

また、法定通貨は必要に応じて無制限に発行されることがありますが、ビットコインの供給量は2100万BTCと決まっており、それ以上は発行されません。他にも、法定通貨のトランザクションは銀行や政府によって管理され、一般には詳細が見えないことが多い一方で、ビットコインのすべてのトランザクションはブロックチェーン上で公開されます。

ビットコイン（BTC）と電子マネーの違い

電子マネーは基本的に法定通貨を基にしています。一方ビットコイン（BTC）は、独自の価値を持つため特定の法定通貨に依存しません。電子マネーは円やドルなどの法定通貨のデジタル版であって、ビットコインとは全く異なる通貨であると言えるでしょう。

電子マネーの決済は中央管理者が管理し、取引の確認や承認を行います。ビットコインはブロックチェーン技術を用いているため、トランザクションを確認・承認するのは分散型ネットワークに参加するユーザーです。

また、電子マネーは主に国内での利用に限られることが多い一方で、ビットコインは世界中で利用可能。インターネットへの接続環境があればどこでも取引ができます。

ビットコイン（BTC）の特徴・仕組み

ビットコイン（BTC）の主な仕組み・特徴は以下の通りです。

• ブロックチェーン技術
• プルーフ・オブ・ワーク（PoW）
• 供給の上限
• 分散型ネットワーク
• トランザクションの透明性

それぞれ詳しく解説します。

ブロックチェーン技術

ビットコインの中核をなすブロックチェーン技術。同技術はビットコインのトランザクション（取引）を記録する分散型の台帳のことです。

各トランザクションは「ブロック」と呼ばれるデータの塊にまとめられ、一定時間ごとに新しいブロックが生成されて、鎖のように連結されていきます。ブロックには前のブロックのハッシュ値（特定のデータから計算される固有の識別コード）という特定のデータが含まれています。

前のブロックのハッシュ値が新しいブロックに含まれることで、ブロック同士が正確にリンクできるという仕組みです。

この一連のプロセスにより、ブロックチェーンは一度生成されたブロックが後から改ざんされるのを防ぎます。また、新しいブロックを追加するにはネットワーク全体の合意が必要で、これが不正な取引や二重支払いを防ぎ、安全な取引を可能にしています。

プルーフ・オブ・ワーク（PoW）

ビットコインのネットワークでは、新しいブロックを生成するためにプルーフ・オブ・ワーク（PoW）というコンセンサスメカニズムを搭載。マイナー（採掘者）と呼ばれる参加者は、複雑な数学的問題を解くことで、その報酬としてビットコインを受け取ることができます。

この一連のプロセス（マイニング）には大量の電力が必要ですが、そのおかげでビットコインのネットワークは非常に安全で、不正行為をはたらくのは非常に困難です。その一方で、マイニングに必要な電力は、とある一国が年間に消費する電力に値するとの懸念の声も上がっています。

供給の上限

ビットコインの供給量は2100万BTCが上限。上限はビットコインのインフレを防ぎ、希少価値を維持するために設けられました。新しいビットコインは、ブロックが生成されるごとにマイナーに報酬として与えられますが、その報酬は約4年ごとに半減。半減もまた、インフレ抑制や価格の維持、向上を目的としています。

ビットコインの半減期から12〜18ヶ月後には価格が上昇するというサイクルがあります。前回の半減期は2024年4月にあったため、来年2025年の4月〜10月あたりに価格が上昇するのではと期待されています。

分散型ネットワーク

ビットコインは分散型ネットワーク上で運営されているため、法定通貨のように中央管理者が存在は存在しません。世界中の無数のノード（コンピュータ）が協力してネットワークを維持するという仕組みです。

分散型ネットワークでは、ユーザー各々が運営に参加するため、特定の組織や国がコントロールできません。非常にフラットで透明性があり、またセキュリティ性も高いため誰もが安心して利用できるようになります。

トランザクションの透明性

ビットコインのトランザクションは全て公開されており、誰でも確認可能。ブロックチェーン上の各ブロックには、過去の全てのトランザクションデータが含まれており、不正な取引や二重支払いを防ぐことができます。

ビットコイン（BTC）のメリット

ビットコイン（BTC）を保有する主なメリットは以下の通りです。

• インフレ対策と価値保存
• 資産の分散
• 金融アクセスの向上
• 高いリターンの可能性
• プライバシーの向上

それぞれ解説します。

インフレ対策

ビットコインの供給量は2100万枚が上限。法定通貨のように無制限に発行されることがないため、インフレのリスクが低くなります。法定通貨は政府や中央銀行の政策によって供給量が増減するため、インフレが発生しやすく、通貨の価値が下がることも少なくありません。

しかし、ビットコインはその供給量が固定されているため、長期的な価値保存手段として優れています。資産の価値を保護するために、インフレヘッジとしてビットコインを購入・保持するトレーダーも多いです。

資産の分散化

ビットコインは株式や不動産の価格変動パターンとは大きく異なるため、投資ポートフォリオに組み込むことで、リスクを分散可能。異なる資産に投資することで、ある資産が価値を失った場合でも、他の資産がそれを補うことができます。

金融アクセスの向上

ビットコインはインターネットさえあれば誰でも利用できるため、銀行口座を持たない人々にも金融サービスへのアクセスが可能。特に発展途上国や金融インフラが整っていない地域では、ビットコインを法定通貨として採用されたこともあります。

高いリターンの可能性

ビットコインに限らず、仮想通貨は投資先としても人気です。仮想通貨の価値は市場の需要と供給に基づいて大きく変動します。過去には、短期間で価格が急上昇した事例が多くあり、一攫千金を狙うトレーダーにとっては大きな利益を得る機会となります。柴犬コインなどのミームコインも、過去に価値が爆上がりして多くの億り人を輩出しました。

プライバシーの向上

ビットコインの取引情報は公開されていますが、取引に使用されるアドレスや特定の個人情報は公開されることがありません。プライバシーは常に保護されているため、他者に取引内容を知られるリスクが減少します。特にプライバシーを重視する利用者にとって、ビットコインの匿名性は大きな利点となるでしょう。

ビットコイン（BTC）のデメリット

続いてビットコイン（BTC）のデメリットも把握しておきましょう。取引を考えている場合は、ビットコインのメリットとともに、デメリットも理解しておくことが重要です。

• 激しいボラティリティ（価格変動）
• 法規制の不確実性
• セキュリティリスク
• 使用範囲の制限
• 法的および税務の複雑さ

ビットコインの主なデメリットをそれぞれ詳しく説明します。

激しいボラティリティ（価格変動）

ビットコインをはじめとする仮想通貨市場は相場変動が非常に激しいです。一日のうちに大きな価格変動が発生することも少なくありません。短期間で大きなリターンが狙える一方で、投資リスクも高くなります。常にリスク管理を行い、最新の動向をチェックするようにしましょう。

法規制の不確実性

各国のビットコインに対する法的な扱いは異なり、規制が統一されていません。ある国では合法で広く受け入れられている一方、他の国では規制が厳しく、場合によっては完全に禁止されることも。

将来的に規制が強化されたり、新たな法律が導入されたりすることで価格が大幅に減少する可能性があります。

セキュリティリスク

ビットコインはデジタル上に存在するため、サイバー攻撃のリスクが常にあります。取引所やウォレットがハッキングされて、ビットコインが盗まれるという事例もいくつか報告されています。

例えば2018年には、日本最大の取引所の1つであるコインチェックで、約580億円分のビットコインが流出する被害に遭いました。

セキュリティ対策が不十分な場合、資産の損失につながる可能性が高いため、信頼性の高いウォレットや取引所を選び、二段階認証などのセキュリティ対策を徹底することが重要です。

使用範囲の制限

ビットコインを受け入れている店舗やサービスは増加しているものの、依然として法定通貨と比較すると使用できる場面が少ないです。特定の地域や業界では、ビットコインが受け入れられていない場合があります。日常生活で利用を考えている場合には、まだまだ便利とは言えないでしょう。

それでもオンラインでサービスを展開するいくつかの日本企業ではビットコインを支払い方法として採用しているため、それらを利用することで普段使いも可能です。

法的および税務の複雑さ

ビットコインの取引や保有する際には、税務申告や法的手続きに関して理解しておくことが大切です。例えば日本では、年間20万円以上の利益が出た場合、確定申告をして税金を納める必要があります。

法的な手続きに関しても、ビットコインの取り扱いが明確でない場合が多く、専門家の助言が必要となることもあるでしょう。

ビットコイン（BTC）の歴史

ビットコイン（BTC）とはどういった仮想通貨なのかをより深く理解するために、これまでビットコインがたどってきた歴史を見ていきましょう。

誕生と創設（2008-2009年）

ビットコインは、2008年に「サトシ・ナカモト」が発表した論文に基づき、2009年に運用を開始。最初のブロックである「ジェネシスブロック」が生成され、ビットコインのネットワークが稼働を始めました。

初の商業取引（2010年）

2010年、ビットコインを用いた初の取引が実施されました。ピザ2枚に対して付けられた価格は1万ビットコイン。同取引によりビットコインの実用性が証明され、価格上昇を引き起こす要因となりました。

知名度の向上と価格の上昇（2011-2013年）

ビットコインは徐々に知名度を上げ、2011年には1ビットコインが1ドルに達しました。2013年には初めて1000ドルを突破して、価格が爆上がりした仮想通貨の1つに。また、同時期には多くのメディアがビットコインを取り上げ、関心が高まりました。

成長と課題（2013-2020年）

ビットコインは急速に成長。多くの取引所が設立され、ビットコインの取引量が増加しました。しかし、ハッキング事件や規制の不確実性などの課題にも直面。2017年には1ビットコインの価格が2万ドルに迫り、一時的なバブルを経験しました。

法定通貨としての採用（2021年）

2021年、エルサルバドルが世界で初めてビットコインを法定通貨として採用。同出来事はビットコインの歴史における重要な節目となり、国際的な注目を集めました。

現在と未来

現在、ビットコインはデジタル通貨の代表格として広く認知され、投資対象としても注目されています。技術の進化や法規制の整備が進む中、ビットコインの将来にはさらなる可能性が期待されています。

ビットコイン（BTC）の将来性と今後の見通し

ビットコイン（BTC）の将来性は非常に明るいと考えられています。2024年に実施された半減期やアメリカでのビットコインETFの承認が、ビットコインの価値を大きく押し上げる要因となっているためです。

また、大手企業や機関投資家の参入が増加していることも、ビットコインの信頼性と需要を高めています。これらの要素が組み合わさることで、ビットコインは長期的な投資対象としてさらに注目を集めるでしょう。

ビットコイン（BTC）の使い道【決済で利用できるサービス】

ビットコイン（BTC）は、デジタル通貨として様々な場面で利用されています。例えば、オンラインショッピングでの支払いに利用可能。他にも、ビットコインの開発目的である国際送金手段の1つとしても使われています。銀行を介さずに低コストで迅速に送金できるとユーザーからは好評です。

さらに、ビットコインは投資対象としても根強い人気があります。価値の保存手段や投機的資産として、多くのトレーダーがビットコインを保有。その他には、従業員への給与支払いにビットコインを採用している企業も。

ビットコインは、これらの多様な使い道を通じて、デジタル経済の一翼を担っています。

まだまだ普及段階ではあるものの、日本では以下のようなサービスでビットコインを決済方法として利用可能です。

• ビックカメラ：日本全国に店舗を展開する大手家電量販店。ビットコインを使って家電製品、パソコン、カメラ、スマートフォンなどの購入が可能です。
• Expedia：旅行予約サイトであり、ホテルの予約などが可能です。BitPayを利用してビットコイン決済を処理し、手軽に宿泊施設の支払いができます。
• 楽天市場：日本最大級のオンラインショッピングモール。幅広い商品を取り扱っており、ビットコインを使って日用品、衣類、食品などを購入することができます。

ビットコイン（BTC）を入手する3つの手段

ビットコイン（BTC）を入手する方法は主に以下の3つがあります。

• 仮想通貨取引所で購入する
• ピアツーピア取引（P2P取引）
• マイニング（採掘）

それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるため、個々の状況や目的に応じて最適な方法を選択することが重要です。

仮想通貨取引所で購入する

仮想通貨取引所は、オンラインでビットコインを購入できるプラットフォームです。取引所のプラットフォームを通じて、その資金を使ってビットコインを購入可能です。

仮想通貨取引所を経由したビットコインの買い方は非常にシンプル。一般的な仮想通貨の買い方と同じ流れで、以下ステップに従って購入可能です。

1. 仮想通貨取引所の選択：ビットコインを購入するには、信頼性の高い仮想通貨取引所を選びます。代表的な取引所には、bybit（バイビット）、MEXC（エムイーエックスシー）、OKX（オーケーエックス）などがあります。
2. アカウント作成：選んだ取引所でアカウントを作成します。メールアドレスの登録や本人確認書類の提出が必要です。
3. 入金：銀行振込やクレジットカードを使用して、取引所のアカウントに法定通貨を入金します。
4. ビットコインの購入：入金が完了したら、取引所のプラットフォームでビットコインを購入します。購入金額を入力し、注文ボタンを押すだけで完了です。

ピアツーピア取引（P2P取引）

P2P取引は、個人間で直接ビットコインを売買する方法。専用のP2Pプラットフォームを利用することで、ユーザー同士が直接取引条件を設定し、合意の上でビットコインを取引します。P2P取引は、仲介手数料が低い場合が多く、取引条件を柔軟に設定できるのが特徴です。

マイニング（採掘）

マイニングは、ビットコインネットワークの維持のための計算作業を行うことで、新たに発行されるビットコインを報酬として受け取る方法のこと。専用の高性能なハードウェアとソフトウェアを使って行われ、膨大な計算能力を要します。マイニングに成功すると、ビットコインの報酬を受け取ることができる一方で、初期投資や運営コストがかかります。

ビットコイン（BTC）を元に開発された仮想通貨

仮想通貨は大きく、「ビットコイン（BTC）」と「それ以外」に分類されます。後者は「アルトコイン」と呼ばれ、現在数多くのアルトコインが市場に誕生。アルトコインには、メタバース関連の仮想通貨の1つである柴犬コインなども含まれます。

ここでは、ビットコインを元にして開発されたおすすめの仮想通貨を3つ紹介します。

ライトコイン（Litecoin, LTC）

ライトコインは、ビットコインの技術を基に2011年にチャーリー・リーによって開発された仮想通貨です。ライトコインは、ビットコインと同様に中央管理者を持たない分散型通貨であり、プルーフ・オブ・ワーク（PoW）を採用。

ビットコインと比べてトランザクションの確認が約4倍速く、送金コストが低いのが特徴で、供給量も8400万LTCとビットコインの4倍と、小規模な取引や日常的な支払いに適しています。

ビットコインキャッシュ（Bitcoin Cash, BCH）

ビットコインキャッシュは、2017年にビットコインのスケーラビリティ問題を解決するために誕生した仮想通貨です。ビットコインキャッシュは、ビットコインと同じ分散型ネットワーク上で運用されており、中央管理者が存在しません。ブロックサイズを1MBから8MBに拡大することで、より多くのトランザクションを処理でき、送金速度が向上。手数料の低い迅速な送金が可能となり、日常的な決済手段としての利便性が高まっています。

99Bitcoins

99Bitcoinsは、仮想通貨教育と投資を融合させたプラットフォーム。2013年に設立されて以来、仮想通貨についての知識を深めることを目的として運営されていましたが、2024年に​​Web3.0仮想通貨である99Bitcoins（99BTC）の発行を開始しました。

99bitcoinsは、初心者でも簡単に仮想通貨について学びながら稼ぐことができる「Learn-to-Earn」モデルを採用。ユーザーは、学習やクイズ、テストに参加することで、99BTCトークンを獲得可能です。同トークンは、ERC-20標準に基づいており、限定コンテンツへのアクセスやステーキングによる年利獲得、パートナー企業の製品割引などに利用できます。

現在は仮想通貨プレセール中で、既に250万ドル（約3億9000万円）の調達に成功しています。

ビットコイン（BTC）に関するよくある質問