イーロン・マスク氏率いる衛生インターネットサービスStarlink(スターリンク)が3日、ブラジルのユーザーに無料のインターネットアクセスを提供すると発表した。
この動きは、ブラジル政府がソーシャルメディアプラットフォームXへのアクセスを遮断し、Starlinkの口座を凍結したことを受けてのものだ。Starlinkは、地球低軌道の小型衛星群を使用し、世界中にブロードバンドインターネットを提供している。
Many remote schools and hospitals depend on SpaceX’s Starlink!
SpaceX will provide Internet service to users in Brazil for free until this matter is resolved, as we cannot receive payment, but don’t want to cut anyone off. https://t.co/BHlPpbsKR6
— Elon Musk (@elonmusk) August 30, 2024
Xとブラジル政府の法的争い
ブラジルの最高裁判所は先週土曜日、Xが法定代理人の指名命令に従わなかったとして、同国内でのXへのアクセスを遮断した。
これにより、ブラジルでXにアクセスする唯一の方法は、公式には禁止されている仮想プライベートネットワーク(VPN)とStarlinkを通じてのみとなっていた。
Due to demands by “Justice” @Alexandre in Brazil that would require us to break (in secret) Brazilian, Argentinian, American and international law, 𝕏 has no choice but to close our local operations in Brazil.
He is an utter disgrace to justice. https://t.co/yAvX1TpuRp
— Elon Musk (@elonmusk) August 17, 2024
アレクサンドル・デ・モラエス最高裁判事は、Xに対する制裁の一環として、Starlinkのブラジル国内の銀口座も凍結。この措置は、Xがブラジル国内の特定のアカウントのブロックを拒否したことに対して科された300万ドル(約4億4000万円)相当の罰金を徴収するためと考えられている。
Starlinkの対応と今後の展開
Starlinkは資産凍結解除を裁判所に申し立てたが却下され、マスク氏はXへの投稿で、資産差し押さえを「違法」と呼び、「政府資産の相互差し押さえも」と警告した。
ブラジル政府は、Starlinkの国内でのサービス提供ライセンスを取り消す可能性もある。その場合、25万人のブラジル顧客へのサービス継続は困難となる可能性が高い。
この事態が示す影響と課題
この一連の出来事は、ソーシャルメディアプラットフォームと政府の緊張関係が関連企業にも波及する可能性を示している。
インターネットアクセスの制限や企業資産の凍結は、表現の自由やデジタル権利に関する議論を喚起する一方、政府による法的命令遵守の重要性も浮き彫りになっている。
Web3.0時代を見据えた際、インターネットの自由と規制のバランスが重要な課題となる可能性がある。この問題は、グローバルなデジタル経済の未来を占う重要な事例となるかもしれない。