OpenAIは12日、人工知能（AI）の新たなモデル「o1-preview」と「o1-mini」を発表した。これらのモデルは複雑な問題解決能力を持ち、科学、コーディング、数学の分野で優れた性能を示す。
複雑な問題解決に特化した新モデル
OpenAIは、人間のように問題を深く考える新しいAIモデルを開発した。これらのモデルは、思考プロセスを洗練し、異なる戦略を試し、ミスを認識する能力を持つ。
テストでは、次期モデルが物理学、化学、生物学の難しいベンチマークタスクで博士課程の学生に匹敵する性能を示した。数学とコーディングでも優れた結果を出している。
例えば、国際数学オリンピック（IMO）の予選試験で、以前のモデルGPT-4oが13%の正答率だったのに対し、o1-previewは83%を達成した。コーディング能力もコンテストで評価され、Codeforcesの競技で89パーセンタイルに達した。
安全性の面でも、新しい安全トレーニングアプローチが採用されており、モデルが安全とアラインメントのガイドラインに従う能力が向上している。ユーザーが安全ルールを回避しようとした場合でも、モデルが適切に対応できるようになった。
o1-mini：コスト効率の高いコーディングAI
さらに、o1-miniはコスト効率の高いモデルで、数学とコーディングに特化している。o1-previewよりも80%安価でありながら、同等の性能を持つ。これは、複雑な問題解決が必要な開発者にとって強力でコスト効果の高い選択肢となる。
o1-miniは、OpenAIのAPIを通じて提供されており、開発者はこのモデルを利用して効率的なアプリケーションを構築できる。
今後の展望と日本ユーザーの使用
これらの新しいAIモデルの登場により、科学、技術、数学の分野での複雑な問題解決が容易になると期待される。
日本市場においても、研究者や開発者がこれらのモデルを活用し、新たな革新的な取り組みが生まれる可能性がある。OpenAIは今後もモデルの更新や機能の追加を予定しており、さらなるAIの進化が期待される。
これらのモデルは現在、ChatGPT PlusやTeamユーザーが利用可能であり、APIを通じて開発者も使用できる。今後、無料ユーザーにもo1-miniのアクセスが提供される予定だ。
