想像上の友達が現実のものになりました。あるスタートアップ企業が、少し不気味ではありますが画期的なAI搭載ペンダントを発表し、話題を呼んでいます。まるでSFドラマのような光景ですが、このAI友達は首から下げて使用します。「friend」という製品名で知られる開発企業(社名も「friend」)は、ペンダント型のAIウェアラブルデバイスを開発しました。このデバイスは常に周囲の音を聞いているのが特徴です。
このペンダントは小型の円盤状で、人々の話し相手となるAIチャットボットが搭載されています。
Friend AIの仕組み
この AI友達は、最新のトピックについてメッセージを送ったり、会話を交わしたり、必要な時にはモチベーションを高めたりします。iOSデバイスとBluetooth接続で機能するため、インターネット接続が必要です。
AI友達はAnthropic AI社のClaude 3.5大規模言語モデルを搭載しています。また、周囲の音声を拾うための内蔵マイクも備えています。
企業のウェブサイトによると、使用方法は3つの簡単なステップで説明されています。
- ユーザーが自分の考えや周囲で聞いた話題について話す。
- AI友達が少し考えて、適切な返答を生成。
- スマートフォンで、AI友達からの返信メッセージを確認。
この AI友達は現在、99ドル(約15,000円)で予約注文を受け付けています。
AI友達、孤独感の解消を目指す
多くの企業が生産性向上のソリューションに注力する中、このデバイスの開発者であるアヴィ・シフマン氏はWired誌に次のように語っています。
「生産性の時代は終わりました。もはやそれほど重要ではありません。AppleやOpenAI、音声アシスタントを開発しているこれらの企業に勝つことはできません。人生で最も大切なのは、結局のところ人とのつながりなのです」
AI友達という発想は一見奇異に感じられるかもしれません。しかし、世界中で孤独の問題が深刻化しており、高齢化社会(特に韓国のような国々)によってさらに悪化しています。2023年末、世界保健機関(WHO)は孤独を「世界的な公衆衛生上の懸念事項」と宣言し、1日15本の喫煙と同程度に健康に悪影響を与えると指摘しました。
「これまでの人生で最も孤独を感じています」と、friend.comドメインの取得に180万ドル(約2億7,000万円)を投資した21歳の創設者は語ります。「そのとき、Tabのプロトタイプを見ていて気づいたのです。単にこれと会話したいだけではない。この仲間が実際に私と一緒に旅をしているように感じたいのだと」
画像提供: Friend