Googleは7日、米ゲーム大手Epic Gamesとの訴訟で敗訴し、Androidプラットフォームでサードパーティーのアプリストアを開放することを余儀なくされた。
この判決により、2025年からアメリカでGoogle Play以外のアプリストアがAndroidデバイスで利用可能になる見込みだ。
判決の内容と影響
裁判所はGoogleに対し、AndroidとGoogle Playの変更を命じた。これにより、Epic Gamesストアなどのサードパーティーアプリストアが、Googleの警告画面や30%の手数料なしで、Google Play上で提供できるようになる。
Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、この判決を「大きなニュース」と評価している。
Big news! The Epic Games Store and other app stores are coming to the Google Play Store in 2025 in the USA – without Google's scare screens and Google's 30% app tax – thanks to victory in Epic v Google.https://t.co/1g6uuw1CJB
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) October 7, 2024
一方、Googleは判決に不服を表明し、上訴する意向を示している。
同社は、この変更がユーザーのプライバシーとセキュリティを危険にさらし、開発者がアプリを宣伝することを困難にし、デバイス上の競争を減少させると主張している。
Googleの主張と上訴の理由
Googleの規制問題担当副社長、リー・アン・マルホランド氏は、以下の点を強調している。
- AppleとGoogleは消費者を直接奪い合っており、AndroidとiOSは同じ市場で競合している。
- GoogleとAppleはアプリ開発者を直接奪い合っており、開発者は限られたリソースをiPhoneとAndroidのどちらに投資するか決定しなければならない。
- Androidはオープンなプラットフォームであり、Google Play以外にもアプリを入手する方法が常に存在していた。
今後の展開と業界への影響
Googleは上訴を通じて、AndroidがアップルのiOSと競争する能力を維持し、開発者、デバイスメーカー、そして世界中の何十億ものAndroidユーザーにとって最善の結果をもたらすよう努めると述べている。
この判決は、アプリ配信市場に大きな変革をもたらす可能性がある。サードパーティーのアプリストアが参入することで、開発者にとっては新たな配信チャネルが開かれ、消費者にとってはより多くの選択肢が生まれる可能性がある。
今後、Googleの上訴と裁判所の判断が注目される中、モバイルアプリ業界全体がこの変化にどう対応していくのか、引き続き動向を見守る必要がある。