本記事では、マーチンゲール法についてわかりやすく解説しています。マーチンゲールをカジノで実践したい方は、下記を参考にして下さい。
マーチンゲール法とは
マーチンゲール法とは、「負けたら前回のべット額を倍にして賭け、勝ったら最初のべット額に戻す」というベッティングシステムの一つです。
諸説ありますが、18世紀のフランスで賭博師の間で広く流行し、その後20世紀に数学者のポール・ピエール・レヴィにより確率論に導入されたと言われています。
マーチンゲールは、理論上は必ず利益が得られる上、複雑な計算式は必要なく、非常にシンプルなルールで実践できます。
まさに「必勝法」ですが、大きなリスクも存在します。
マーチンゲールの利点・欠点
マーチンゲール法の利点と欠点には次のようなものが挙げられます。:
利点
- ルールがシンプルで実践が簡単
- 理論上必ず勝てる
- 一度の勝ちで損失を取り戻せる
- 活用できるカジノゲームが多い
欠点
- 大きな軍資金が必要
- ハイリスクだが、得られる利益は少ない
- 精神的なプレッシャーを受ける可能性
まず、マーチンゲール法は簡単に実践が可能です。複雑な計算や、記録しながら実行しなければならないという煩わしさはなく、初心者でもすぐに活用できます。
そして、理論的には必ず利益が得られます。たとえ連敗が続いても、一回の勝ちで取り戻すことができる点は、メリットと言えるでしょう。
一方で、マーチンゲール法の実践には、大きな軍資金が必要です。負けるとべット額を倍にして賭けていく方法なので、連敗するとべット額が膨れ上がります。負けが続くと勝利する前に軍資金が尽きてしまうリスクがあります。
更に、ゲームに設けられている最大べット額に達すると、マーチンゲール法の続行が不可能となる点にも注意が必要です。
また、勝っても最初のべット額分の利益しか得られないため、ハイリスクの割に、ローリターンなべット方法といえるでしょう。
利点と欠点のどちらも把握した上で、マーチンゲール法を実践しましょう。
マーチンゲールの実践に向いているプレイヤーとは
マーチンゲール法は、シンプルな戦略を好み、比較的大きな資金が用意できるプレイヤーに向いているシステムべットだといえます。
さらに、連敗すると急速にべット額が増えるため、精神的なプレッシャーを受けやすいべット方法です。そのような状況でも冷静にプレイできるプレイヤーに向いています。
マーチンゲール法で勝てない・勝てる?
マーチンゲール法は、資金に制限が無ければ、理論上、勝てる戦略と解釈されます。
しかしながら、現実世界においては、資金には限りがあることに加えて、カジノのゲームテーブルにも上限が設定されています。
また、長期的には僅かなハウスエッジ(控除率)も、見過ごせない損失となります。
そのため、平均的なプレーヤーにとっては、非常に損失リスクの高い手法であり、勝てないことも多々あるでしょう。
負けを繰り返す毎に、次の賭け金が増えるため、多大な損失を生じる可能性があります。
予算以上のお金を費やすリスクも高いため、十分なゲームプレイ資金を有していない場合、この手法で最終的に勝ち続けるのは難しいでしょう。
マーチンゲールと類似のベット戦略との比較
マーチンゲール法と、類似のベット戦略を以下に比較しています。
べット戦略
利点
欠点
マーチンゲール法
ダランベール法(ピラミッド法)
パーレー法(逆マーチンゲール法)
モンテカルロ法
ココモ法
配当が1:1の賭け方に利用できる、類似のベット戦略と比較して、マーチンゲール法が適切な選択肢であるか、判断しておきましょう。
マーチンゲールが使えるゲームと賭け方
マーチンゲール法が活用されている、代表的なゲームおよび賭け方としては、次のようなものが挙げられます。:
基本的には、マーチンゲール法が利用可能なのは、配当が1:1となるゲームおよび賭け方です。
マーチンゲール法は、ルーレットのイーブンマネーべットでもっとも多く活用されています。
ルーレットのイーブンマネーべットとは、次の3つの賭け方のことを指します。
- カラーべット(赤・黒)
- オッド・イーブン(偶数・奇数)
- ハイ・ロー(1から18か、19から36)
ヨーロピアンルーレットの場合、イーブンべットの勝率は48.65%です。これは、イーブンべットには適用されない「0」が含まれているためです。例えば赤に賭けていて、0にボールが落ちた場合は負けとなります。
アメリカンルーレットの場合は、0の他、00も存在するため、勝率はヨーロピアンルーレットより低く、47.37%となります。
バカラに関しては、通常のゲームでは、バンカーにべットし、勝利した際には5%のコミッションが発生するため、配当は1:1ではありません。
よって、ノーコミッションバカラでの利用がおすすめです。また、バカラでは引き分けへのベットを除きます。
ブラックジャックの場合、ブラックジャックで勝つと、3:2配当となるため、誤差が生じます。
マーチンゲール法の実践
カジノでマーチンゲール法を実践する方法を以下に解説しています。
1:1配当のゲームに賭け続けていくゲームです。負けたら前回のべット額を倍にしてべット、勝つと1セット終了です。
マーチンゲール法の実践手順:
- スタート時のべット額を設定する
- 1:1配当のゲームに賭ける
- 負けたら前回のべット額を倍にしてべットする
- 勝ったら1セット終了
1セットが終了すると、また初めからスタートします。べット額を変更したい場合は、このタイミングで行います。
以下は、100円を最初のべット額に設定した場合のシミュレーションです:
ラウンド数 | べット額 | 勝敗 | 累計損益 |
---|---|---|---|
1 | 100円 | 負け | -100円 |
2 | 200円 | 負け | -300円 |
3 | 400円 | 負け | -700円 |
4 | 800円 | 負け | -1,500円 |
5 | 1,600円 | 負け | -3,100円 |
6 | 3,200円 | 負け | -6,300円 |
7 | 6,400円 | 負け | -12,700円 |
8 | 12,800円 | 勝ち | +100円 |
7連敗すると、8回目のべットには、128倍もの賭け額が必要となることがわかります。
上記シミュレーションは7連敗ですが、仮に、更に負け続けて10連敗したとすると、11回目のべットには1,024倍もの賭け額が必要となります。
最初のべット額は少額に設定することがより安全に実践するコツです。
ルーレットでマーチンゲールを実践する
オンラインカジノのゲームのうち、マーチンゲール法が最も活用されているゲームはルーレットで、配当が1:1の賭け方で実践可能です。
以下のべット条件の下、ルーレットのカラーべット(赤・黒)に賭けた際の具体例を見ていきましょう。
- 5,000ドルの予算を用意
- 最初のベット額を5ドルに設定する
- 勝つまでカラーべット(黒か赤)に賭け続ける
1回目のべット
残高5,000ドルでスタートです。最初のべットで、赤に5ドルを賭けます。
- べット額:5ドル
負ける
ボールは黒に落ち、負けました。
- 結果:負け
- 残高:5,000ドル-5ドル=4,995ドル
2回目のべット
負けたので、前回のべット額(5ドル)の2倍、つまり10ドルを賭けます。
画像で利用したルーレットのように、10ドルのチップがない場合、5ドルのチップをべットエリアに置き、もう一度タップすることにより10ドルが賭けられます。
今回は黒に賭けてみます。
- べット額:10ドル
負ける
0にボールが落ちました。黒でも赤でもないため、べットは負けとなります。
- 結果:負け
- 残高:4,995ドル-10ドル=4,985ドル
3回目のべット
前回のべット額、つまり10ドルの2倍=20ドルを賭けます。
画像で利用したルーレットのように、10や20ドルのチップの選択肢がない場合、5のチップをべットエリアに起き、その上から3回タップすると20ドル分のべットを置くことができます。
今回は黒に賭けます。
- べット額:20ドル
勝つ
ボールが黒に落ち、勝ちました。
残高=4,985ドル+20ドル=5,005ドル
20ドルをべットして勝ち、5ドルの利益を獲得し、これまでの損失を取り戻すことができました。
一度勝つと、マーチンゲール法はリセットされるので、1回目のべットから繰り返します。
バカラでマーチンゲールを実践する
バカラでマーチンゲール法を実践する際には、以下の点に留意する必要があります。
- テーブルの賭け金額上限・下限
- バカラのコミッション(手数料)
- カードのデッキ数
マーチンゲール法を効果的に利用するためには、バカラ テーブルの賭け金額の制限は下限が低く、上限が高いことが好ましい条件です。
また、バカラゲームにコミッションがある場合、マーチンゲール法の条件となる1:1の比率が変わってしまいます。
バカラでマーチンゲール法を適用する際には、ノーコミッション バカラを選びましょう。
加えて、使用するカードのデッキ数は、ゲームの成功率に影響を及ぼします。デッキ数が少ない程、成功率が50%に近づくため、可能な限り、デッキ数の少ないバカラゲームを利用しましょう。
ブラックジャックでマーチンゲールを実践する
ブラックジャックでマーチンゲール法を利用するには、次の点を押さえておきましょう。
- テーブルの賭け金額上限・下限
- カードのデッキ数
- ディーラーの優位性
ブラックジャック テーブルの上限・下限が適切でなければ、マーチンゲール法を完全に活用できません。
可能な限り、少額からゲームプレイを始められて、ダブルダウンにも耐えられるほどの、賭け金額の上限設定が好ましいでしょう。
ブラックジャックは、他のカジノゲームに比べて、ハウスエッジが低いとはいえ、賭け金額が高額になる程、ハウスエッジ分もそれなりの金額になります。
ハウスエッジはカードのデッキ数が増える程、高くなります。
当然ながら、カジノでのゲームプレイにおいて、ディーラーは常に優位性を保っていることを覚えておきましょう。
スポーツベットでマーチンゲールを実践する
スポーツベットにおいては、マーチンゲール法は理論的にも実用的にも有効な戦略ではありません。
仮に、スポーツベットでマーチンゲール法を実践する場合、カジノゲームでの実践と同様の条件が必要となります。
すなわち以下の2点を満たしている必要があります。:
- 勝率が約50%
- 配当が2倍
以上の2つの条件を満たすためには、2択のマーケットである必要があり、さらに勝率が等しく、オッズが2.0である必要があります。
これをサッカーのチームで考えると、同じ力量のチームが(勝率50%)戦い、両チームのオッズとも2.0に極めて近い試合を探す必要があり、このような条件の試合を見つけることは極めて困難です。
さらにマーチンゲール法などシステムべットの実践には、このような試合をいくつも見つける必要があり、ますます非現実的だと考えられます。
マーチンゲール法に伴うリスク
マーチンゲール法は、カジノでのゲーム戦略として、広く活用されていますが、その実践に伴うリスクについても忘れてはいけません。
マーチンゲール法を実践する際に、覚えておきたいリスクとしては、以下が挙げられます。:
- べット額が膨れ上がり、資金が尽きてしまう
- ゲームに設定されている最大べット額に達してしまう
- ボーナスマネーのべット額上限に達してしまった
1.資金が尽きてしまう
理論上必ず利益が出ますが、連敗が続くと大きなリスクを伴う賭け方です。
マーチンゲール法では、連敗が続くとべット額が膨れ上がります。最初から2連敗した場合の次のべット額は4倍ですが、これが9連敗すると10回目のべットには512倍ものべット額が必要となります。
現実には、連敗はそんなに続かないだろうと思うかもしれませんが、ギャンブルの世界では思いもよらないことが起こるものです。
「理論上は必ず勝てる」という原則は、あくまでも「資金が無限にあれば」という仮定の上に成り立つものです。
勝つ前に資金が尽きるというリスクがあることは常に念頭に置いておきましょう。
2.最大ベット額に達してしまう
マーチンゲール法は、たとえ連敗が続いた場合でも、一度の勝ちで負けが取り戻せることが魅力です。
しかし、いくらそのための資金を潤沢に用意していたとしても、ゲームに設定されている最大べット額を超えてべットすることはできません。
連敗が続くと、最大ベット額に達してしまう可能性があり、マーチンゲール法を継続することができず、戦略が破綻します。
3.ボーナスマネーのべット額上限に達してしまった
意外な盲点となり得るのがこちらです。
多くのカジノでは、ルーレットやブラックジャックなど、ライブカジノゲームでも利用可能なボーナスマネーを提供しています。
しかし、ボーナスマネーにはべット額上限が設けられています。
たとえ多額の資金を準備し、最大ベット額の設定が高いゲームを選んだとしても、ボーナスマネーでのプレイに定められているべット額上限を超えてプレイすると、ボーナス規約違反となります。
マーチンゲール法の実践が不可能になることはもちろん、ボーナス規約違反を犯したことで、ボーナスマネーと勝利金没収の結果となります。
ボーナス利用者はこの点を忘れないようにしましょう。
マーチンゲール法を利用する前に
マーチンゲール法を利用する際には、次のような点に注意しましょう。
- 資金を用意する
- ベット額の範囲が広いゲームを選ぶ
- 自分のルールを設ける
1.資金を用意する
マーチンゲール法では、負けが続くとべット額が急激に上昇しますが、一度の勝ちでそれまでの損失を取り戻すことができる点が大きな魅力です。
しかし、少ない資金では勝つ前に資金が底を付く危険性があります。
2.ベット額の範囲が広いゲームを選ぶ
ゲームに設定されている最小・最大べット額の確認は必ず行い、ベット額の範囲が広いゲームを選ぶようにしましょう。
マーチンゲール法は、負けが続くとべット額が急激に上昇するため、少額べットで始めることが望ましい戦略です。しかし、最大べット額が低すぎると、戦略が途中で破綻してしまうというリスクを同時に抱えています。
3.自分のルールを設ける
繰り返しになりますが、マーチンゲール法は、理論上必ず利益が出る戦略ですが、大きな損失を生むリスクも伴う戦略法です。
目標利益を明確にし、資金が元本のXX倍になったらゲームを止めるなどのルールを設定しましょう。勝っているうちに止める、はギャンブルの鉄則です。
さらに、一度の勝ちでそれまでの損失が取り戻せるため、資金が尽きるまで止められなくなるなど、ギャンブル依存症のリスクも考えられます。負けがXX回続いたら止めるなどのルールも検討しましょう。
どのゲームをプレイするか、どの攻略法を利用するかに関わらず、ギャンブルは節度を持って楽しむことが大切です。
FAQ
マーチンゲール法についてのよくある質問と回答は以下を参照して下さい。