アバランチ(AVAX)とは?特徴、価格動向、将来性を解説

仮想通貨アバランチ(AVAX)は、ビットコインやイーサリアムにおけるスケーラビリティ問題を解決した高速L1ブロックチェーン「アバランチ(Avalanche)」の基軸通貨です。DApps開発コストを限りなく低くしたアバランチの独自技術は、金融・ゲーム業界から特に注目を集めています。このような強みから、アバランチはAWS、JPモルガンなど多くのトップ企業と提携し、基軸通貨であるAVAXの需要は高まっています。

本記事では、「アバランチの将来性を知りたい…」「AVAXの価格動向について詳しく知りたい…」といった疑問をお持ちの方のために、アバランチの技術的な強みや価格動向、将来性や買い方について詳しく解説しています。アバランチに興味がある方、AVAXに投資してみたい方はぜひ本記事を参考にしていただければと思います。

仮想通貨アバランチ(AVAX)とは

アバランチのロゴ

仮想通貨アバランチ(AVAX)は、アメリカのAva Labs(アバラボ)によって開発。分散型アプリ(DApps)開発に特化したブロックチェーンプラットフォームです。アバランチの開発目的は以下の通りです。

  • ビットコイン、イーサリアムのスケーラビリティ問題(処理能力問題)の解決
  • 他ブロックチェーンとの相互運用性向上
  • ユーザビリティの向上

アバランチは2020年9月にメインネットが稼働し、基軸通貨(ネイティブトークン)である「AVAX」が仮想通貨市場に上場しました。AVAXはアバランチブロックチェーン内における取引、決済やネットワーク料金(ガス代)に使用されています。

2024年11月2日の執筆時点でのAVAXの時価総額ランキングは12位であり、イーサリアム(Ethereum)の対抗馬として注目されています。

なお、この記事では混同を避けるため、仮想通貨としてのアバランチを「AVAX」、ブロックチェーンとしてのアバランチを「アバランチ」と表記して解説していきます。

アバランチ(AVAX) の基本概要

アバランチ(AVAX) の基本概要
ティッカーシンボル・通貨単位 AVAX
ブロックチェーン アバランチ(Avalanche)
上場年月日 2020年9月
価格 ¥3,752※
時価総額 ¥1,548,048,156,642.54(およそ1兆5000億円)※
時価総額ランキング 12位※
総供給量(発行上限) 7億2000万枚
コンセンサスアルゴリズム Avalanche Consensus
国内取扱取引所
  • DMMビットコイン
  • OKコインジャパン
  • ビットバンク
  • コイントレード
  • BITPoint
  • Binance Japan
公式サイト https://www.avax.network/

※2024年10月26日時点、CoinMarketCap調べ

仮想通貨アバランチ(AVAX)の歴史

ここからは、アバランチ誕生以前(~2018)・アバランチ誕生以後(2018~)に分けて、アバランチ開発の歴史を述べます。

アバランチ誕生以前(~2018)

アバランチの歴史を語るうえで、「ナカモト・コンセンサス」の説明は欠かせません。ナカモト・コンセンサスとは、ビットコイン売買取引などを成立させるメカニズムです。

管理者が存在しない分散型ネットワークにおいて、ネットワーク参加者全員によるコンセンサス(同意)を実現します。このメカニズムはビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトにちなんで名付けられました。

ただし、このメカニズムにも弱点があり、下記のような弱点がありました。

  1. エネルギー消費問題
  2. スケーラビリティ問題

ひとつひとつ順番に解説していきましょう。

1. エネルギー消費問題

ナカモト・コンセンサスの基本的な構成要素であるPoW(プルーフ・オブ・ワーク)は、ネットワーク参加者による分散型合意アルゴリズムです。これは、ブロックチェーン上で取引偽造を防ぐために存在します。

プルーフ・オブ・ワークのは膨大な演算処理能力を必要とするため、マシンのエネルギー消費が大きくなります。このため、マシンが多大な電力を消費することによる環境への影響が懸念されていました。

2. スケーラビリティ問題

ナカモト・コンセンサスの設計では、1秒間に処理できるトランザクション数が制限されています。このため、取引処理能力以上に利用者が増加することにより、システムへの負荷が増大していました。これが原因となり、仮想通貨の送金詰まりや、それに伴う手数料の上昇などが頻発していました。

アバランチ誕生以後(2018~)

そして2018年、匿名グループ「Team Rocket」が突如出現。 “アバランチ”と呼ばれる新しいコンセンサスメカニズムに関する論文を発表しました。これはナカモト・コンセンサスの弱点である「エネルギー消費問題」「スケーラビリティ問題」を解決する画期的な方法でした。

ちなみに、Team Rocketは日本語訳で「ロケット団」です。ビットコイン発明者であるサトシ・ナカモトをポケモンの主人公「サトシ」として定義し、そのライバルであるロケット団に由来しています。Team Rocketはライバル「サトシ」の考案したナカモト・コンセンサスを超えるために名づけられました。

そして分散型金融(DeFi)のためのブロックチェーン「アバランチ」の基礎となるコンセンサスメカニズムを開発。以下のような特徴を持つものでした。

  • 優れたトランザクションスピード:一秒間におよそ4,500回
  • 圧倒的に安いブロックチェーン使用料(ガス代):0.01ドル程度

アバランチのトランザクションスピードは圧倒的であり、ビットコインやイーサリアムの数百倍に及びました。また、ブロックチェーン使用料(ガス代)においても、劇的なコスト削減に成功。ビットコインやイーサリアムでの数十ドルかかるところ、アバランチのガス代は0.01ドル程度に抑えることを可能にしました。

これらの画期的な技術によって、それまでのブロックチェーンの課題であった「エネルギー消費問題」「スケーラビリティ問題」の解消を図ったのでした。

その後、アバランチの発展を支える組織として、 「Ava Labs(アバラボ)」が発足しました。Ava Labsの主導者はEmin Gün Sirer(エミン・ガン・サイラー)氏。アメリカのコーネル大学の教授であり、ビットコインなどの造詣が深いコンピューター学者です。Ava Labsにより、2020年9月アバランチのメインネットが稼働し、ネイティブトークンであるAVAXが仮想通貨市場に上場しました。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の特徴

マザーボード上のAVAXロゴ

ここからは、技術的な観点からアバランチの特徴を説明します。前項でも触れましたが、Avalancheは処理速度が従来のブロックチェーンより格段に速く、安全で、手数料も安いという三拍子そろった評価の高いチェーンとなっています。このメリットを実現するにあたり、アバランチならではの以下の技術がポイントとなっています。

  • アバランチ独自コンセンサスアルゴリズム「Avalanche Consensus」
  • 3つのチェーンから形成される「Primary Network」

DeFiのようにリアルタイム決済や大量のトランザクションが飛び交う場面では、高い処理性能が求めらます。そのニーズに応えたのがアバランチ独自コンセンサスアルゴリズム「Avalanche Consensus」、3つのチェーンから形成される「Primary Network」です。上記について順番に解説します。

独自のコンセンサスアルゴリズム「Avalanche Consensus」

アバランチの最大の特徴は、独自のコンセンサス「Avalanche Consensus(アバランチコンセンサス)」を有する点です。

アバランチコンセンサスでは、ネットワークの一部を構成する「バリデータ」と呼ばれるノードのみがトランザクションを承認します。前述のナカモト・コンセンサスのように、ネットワーク内の全てのノードが全てのトランザクションを承認することはなくありません。バリデータのみが取引を承認することで、通信回数を低下させ遅延を防いでいます。

また、アバランチコンセンサスでは、バリデータは役割分担をしています。トランザクションAはバリデータCが、トランザクションBはバリデータDが承認するといった具合です。このように、ネットワークに参加している数万というノードが同時に複数のトランザクションの承認作業を行なっています。これにより並列処理を実現し、処理性能を高めることが可能となっています。

この技術を背景に、ビットコインの数百倍にも達する1秒間に4,500トランザクションをの処理能力を実現しました。

3つのチェーンから形成される「Primary Network」

アバランチは以下の異なるデータ構造を採用する3つのチェーンで構成されたブロックチェーンです。三つのチェーンを総合して「プライマリーネットワーク」と呼ばれています。

  1. Cチェーン(Contract Chain)
  2. Pチェーン(Platform Chain)
  3. Xチェーン(Exchange Chain)

三つのチェーンそれぞれの目的により、重要機能の役割を分担しています。これによりアバランチネットワーク内で様々なサービスを最適な環境で展開することが可能です。それぞれのチェーンの仕組みや役割について、順番に説明します。

①Cチェーン(Contract Chain)

Cチェーンは、「Contract Chain」の略称です。Cチェーンではスマートコントラクトを作成・利用したりできます。アバランチはEthereumVirtualMachine(イーサリアム仮想マシン:EVM)をサポートしているため、イーサリアムとの互換性があります。

そのため、イーサリアム上のDApps(分散型アプリケーション)やアルトコイン、NFTなどの資産をAvalancheに容易に移植・移動することができます。イーサリアム上のDAppsをアバランチ上で稼働させることで、取引スピードを上昇させることも可能です。

現在は、イーサリアム以外のブロックチェーンとのブリッジ機能も開発が進められています。アバランチのエコシステムは、バイナンスチェーン、ソラナなどの他ブロックチェーンへとさらに広がる見込みとなっています。

②Pチェーン(Platform Chain)

Pチェーンは「Platform Chain」の略称です。Pチェーンでは「サブネット」の作成ができます。サブネットとは、Avalancheのコンセンサスエンジンを使って作成できる独自のブロックチェーンです。

開発者は、サブネットを利用することで独自のDeFIプロトコルやNFTゲームを展開するための専用チェーン作成できます。各サブネットはアバランチ上に構築され、メインネットワークの負荷を軽減しつつ互換性を持たせることが可能です。これにより、DApps全体のスケーラビリティを向上させることが出来ます。

さらに独自のスマートコントラクトやトークン、エコシステム、ガス料金、さらにはコンセンサスアルゴリズムなどを定義できるなどカスタマイズ性が優れているため、開発者のニーズに応じた柔軟なネットワーク設計が可能です。

アバランチのサブネットは、Web3ゲーム業界やDeFi分野に通用するソリューションだと評価され、様々な企業に導入されています。サブネットを活用することで、メインネットでの高いガス料金や遅延を回避できるためです。同時に、独自のトークンエコシステムを提供するケースが増えています。

日本国内におけるアバランチサブネットの活用例は、「メタルギア」シリーズで知られる日本国内ゲーム企業「コナミ」社の事例です。コナミ社は自身の提供するNFT売買マーケット「リセラ」にてアバランチサブネットを活用。ユーザーへのガス代の発生をなくし、安定的な処理速度を実現したサービスを提供すると表明しています

③Xチェーン(Exchange Chain)

AvalancheのXチェーンは「Exchange Chain」の略称です。アバランチのネイティブトークンであるAVAXなどの仮想通貨や、NFTなどの暗号資産の作成、取引に特化したチェーンです。

スマートコントラクトには対応していないため、DAppsを稼働することはできません。しかしXチェーンで作成した資産をCチェーンで利用することが可能です。

Xチェーンは、CチェーンおよびPチェーンとは異なり、ブロックチェーンではなくDAG(Directed Acyclic Graph)構造となっています。

ブロックチェーンは、その名に「チェーン」とあるとおり、取引データ等を記録するブロックが一つのチェーンのように繋がっています。一方でDAGでは、一つのブロックに対して複数のブロックが繋がっています。そのため、Xチェーンにおいてはトランザクションの並列処理が可能となり、高速な処理速度を実現しています。

仮想通貨アバランチ(AVAX)のチャート・価格動向

ここからは、AVAXのチャートから過去の価格動向をまとめます。

AVAX上場後から現在までのチャート

出典:CoinGecko AVAX/USD 月足

年月 価格動向
2020年9月 仮想通貨市場に、アバランチのネイティブトークン「AVAX」が上場
2021年2月 価格は59ドルまで上昇
2021年7月 5月のビットコイン価格下落の影響を受け、価格は低迷
2021年8月 価格は10ドルまで下落後、上昇基調に転じる
2021年11月 上場以来最高値(ATH)である140ドルを記録
2022年5月 2022年上半期のビットコイン急落等の影響を受け、価格は20ドルまで下落
2023年9月 価格が低迷を続け、上場以来2番目の最低額である8ドルまで下落
2024年3月 直近最高値である64ドルまで上昇

2020年9月~2021年2月の動き

2020年9月にアバランチのネイティブトークン「AVAX」が仮想通貨市場に上場。年が明けるまでの間はほとんど動きがなく、3~4ドル台を推移しました。状況が変わったのは2021年になってからです。

2021年の仮想通貨市場は、 仮想通貨バブルの再来とされました。ビットコインの上昇にけん引され、アルトコイン・ミームコインも上昇しており、AVAXもその恩恵を受けて値上がりしていきました。

さらに大手海外取引所への上場も重なり、2021年2月にはおよそ59ドルまで到達。2021年1月の始値がおよそ3ドルだったため、わずか2ヶ月ほどで20倍という驚異的な上昇率を達成しました。

2021年3月~2021年7月の動き

2021年2月の急騰後、AVAXの価格はじわじわと下げていきます。2021年5月にはビットコイン価格が下落したため、市場全体の勢いが後退。AVAXの価格は、2021年8月にはおよそ10ドル台まで下落しました。

2021年8月~2021年11月

AVAXの価格は半年ほど低迷が続きましたが、以下のアップグレードにより状況を打破します。

  • インセンティブプログラム(DeFi利用者に対して報酬を付与)を発表
  • 処理速度の改良
  • 手数料の改定

上記の要因により、DeFiプロジェクトや多くのユーザーをアバランチへ流入させることに成功しました。この状況に価格も反応し、ビットコイン高騰も重なったため、11月には上場以来最高値(ATH)である140ドル台を記録しました。

2021年12月~2022年5月

2022年上半期のビットコイン急落により、仮想通貨相場全体が下落しました。AVAXは2022年5月にはおよそ20ドルまで下落し、AVAXの価値は半年ほどで七分の一まで下がりました。

2022年6月~2023年10月

2022年~2023年にかけては、相場全体が低迷していました。2023年1月には、AWS(Amazon Web Service)との提携を発表。しかしAVAXの価格は、低迷を打破するような大きな反応を見せることは出来ませんでした。その他にアバランチプロジェクトと価格上昇の要因となりうる出来事も起こらず、仮想通貨市場の地合いにつられ価格は低迷を続けました。

2023年11月~2024年3月

2023年11月、アバランチは大手企業との連携を発表。米大手投資銀行J.P.モルガンと、米大手資産運用会社アポロ・グローバルのブロックチェーンプラットフォーム「Onyx」プロジェクトに参加しました。

大手企業との連携のニュースを受け、同時期にビットコインの値動きも好調であったため、AVAXの価格は上昇していきます。2023年の年初は10ドルでスタートした価格は、2023年の年末にはおよそ40ドル(一時的には50ドル近く)まで到達。レイヤー1ブロックチェーンの中ではソラナに続く400%もの成長率を記録しました。

2024年1月にはビットコインETF上場により相場全体に活気が訪れ、AVAXの価格も反応。2024年3月には直近最高値である64ドルを記録しました。2023年10月は8ドルであったことから、およそ半年で8倍近くの上昇を見せました。

【11月最新】AVAXのテクニカル分析:短期的な予想

AVAXの将来価格について、チャートを元にテクニカル分析を行います。今後の価格推移を予想するにあたり、いったん以下に要点をまとめます。

  1. 現在は20~30ドル間の往来フェーズ
  2. 18ドル前後での下値サポートは強い
  3. 33ドルを超えると、2024年最高値64ドルへ向けた上昇が意識され始める
  4. 11月の米大統領選も追い風になる

上記について、順番に詳細を解説していきます。

①現在は20~30ドル間の往来フェーズ(レンジ相場)

AVAX 最近の価格動向01

出典:TradingView AVAX/USD 日足

2024年3月下旬で記録した今年の最高値64ドルをピークに価格は徐々に下がり続けています。3月下旬から4月下旬にかけての下落幅は特に大きく、一か月で半値近くまで急激に価格が落ちました。

2024年8月から10月にかけての3か月間はおよそ20~30ドルの間(青線の間)を推移しており、特に目立った動きはありません。直近安値は8月初旬に記録した20ドルであり、それ以降は短期的な上昇、下落を繰り返しています。

思いのほか上値が重く、高値を少しずつ切り下げています。10月最終週からは下落の勢いが強まっているため、いったんは20ドルを目指す動きがあってもおかしくはありません。

②18ドル前後での下値サポートは強い

AVAX チャート02

出典:TradingView AVAX/USD 日足

23ドルを切るような動きがあれば、18ドル(オレンジ線)前後まで落ちる可能性が高いです。ただし18ドル付近は2023年11月、2024年8月の計2回の反発を見せた、信頼のあるサポートソーンです。よほどの悪材料がない限り18ドルを大きく下回る可能性は低いと思われます。

上場以来最高値(ATH)は140ドルであり、現在の価格からはおよそ5~6倍です。アバランチは実績のあるプロジェクトであり、長期的に価格はATHを超えさらに上方向を目指すと期待されています。そのため、現在のAVAXの価格は下限に近いと考えても差し支えないでしょう。

③33ドルを超えると、2024年最高値64ドルへ向けた上昇が意識され始める

AVAX チャート04

出典:TradingView AVAX/USD 週足

直近高値はおよそ30ドル(黄色線)です。9月下旬に一度高値をトライしたものの、跳ね返されてしまいました。安値は徐々に切りあがっているため、ここ数ヶ月以内にもう一度30ドル付近まで到達する見込みは高いです。

その後に意識される高値は、7月下旬にマークした33ドル(紫線)です。この高値は、今年最安値を付けた短期下降トレンドの起点となる、重要な価格です。この高値を勢いよく更新するような動きがあれば、大勢のトレーダーにより上方向が意識され始めるでしょう。

20~30ドル間の推移期間(レンジ期間)は、上昇に向けてパワーを貯めている期間です。レンジ期間が長ければ長いほど、いったん上昇した後の勢いは強いです。今後さらにレンジ期間が長く続き33ドルを超えた場合は、今年最高値である64ドル付近までは一気に価格が伸びるでしょう。

④11月の米大統領選も追い風になる

2024年の仮想通貨市場は、4月のビットコイン半減期等の要因から全体的に上昇トレンド中です。仮想通貨市場に大きな影響を及ぼすとみられる11月実施予定の米大統領選に向け、市場全体では上昇トレンドがまだ続くと予想されます。

世論調査では、仮想通貨に前向きな姿勢を見せている共和党のトランプ氏が優勢です。トランプ氏は自身でも暗号資産プロジェクト「WLF」を運営しています。そのため、トランプ氏が勝利した場合は、仮想通貨市場の追い風となるでしょう。それに伴いAVAXの価格も順調に上昇していく可能性があります。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の将来性・今後の見通し

AVAXの売買取引

ここからは、最近のアバランチのニュースを元に、仮想通貨AVAXの将来性・今後の見通しを解説します。

  1. 仮想通貨(AVAX)決済用Visaカードをローンチ
  2. メインネットローンチ以来最大のアップグレード「アバランチ9000」を実施
  3. アバランチの投資信託「グレースケール・アバランチ・トラスト」が登場

上記のニュースがアバランチの将来価格にもたらす影響を解説します。

①仮想通貨(AVAX)決済用Visaカードをローンチ

アバランチの運営・開発を支援するAvalanche Foundationが、暗号資産決済用Visaカードのアバランチカードを10月22日に発表しました。ラップドアバランチ(WAVAX)、ステーブルコインのUSDC、ステーキングアバランチ(sAVAX)などによる支払いに対応しており、Visaが使える場所ならどこでも使える模様。アバランチカードはまず、ラテンアメリカとカリブ海諸国の居住者を対象に提供されるとのことです。

VisaがAVAX決済を可能にしたことで、アバランチにより多くのユーザーが流入しAVAXの需要は増すでしょう。今後はAVAXを日常の買い物や支払いに簡単に利用できるようになります。AVAXは法定通貨同様に使用可能であり、利便性が増すためです。これによりAVAXの利用シーンは増え、アバランチのエコシステムはより拡大していくでしょう。

②大型アップグレード「アバランチ9000」を実施

アバランチは、2024年10月に大型ネットワークアップグレード「Avalanche 9000」を実施しました。これは2020年のメインネットローンチ以来で最大のアップグレードとなりました。

注目のアップデート内容は、低コストで独自のL1ブロックチェーンの立ち上げが可能になった点です。アップデート前までは、プライマリーネットワークによって管理される独自ブロックチェーン「サブネット」を提供していました。この際に「サブネット」のバリデーター(ブロックチェーンの承認者や責任者)は、プライマリネットーワークのバリデートも同様に行う義務がありました。その際には2000AVAXのステーキングが必要でした。

アップグレードによりサブネットのバリデーターがプライマリーネットから切り離され、サブネットは独自のL1ブロックチェーンとして稼働することになります。これにより2000AVAXのステーキングは不要となりました。

また、ネットワークが切り離されるため、プライマリネットワークが渋滞した際に悪影響を受けなくなるメリットもあるとのこと。そして、混雑時のガス代の大幅削減も期待されています。

今後はサブネットの稼働コストが下がり、サブネット構築のための金銭的障壁が小さくなります。そのため、GameFiなどの分野で特に多くのサブネットが立ち上げられることが想定されています。

このアップグレードにより、アバランチは開発者にとって最もコストのかからないブロックチェーンとなりました。運用コストの低さは、これからメタバースプロジェクトなどがブロックチェーンに参入するにあたり、大きな助けになります。サブネットはアバランチ発展のための大きな伸びしろとなるでしょう。

③AVAX投資信託「グレースケール・アバランチ・トラスト」が登場

米大手暗号資産運用会社グレースケールは、2024年8月22日に、仮想通貨アバランチ(AVAX)を対象とした投資信託「グレースケール・アバランチ・トラスト」を発表しました

この投資信託は、一般的なETFとは異なり、取引市場に上場していません。個人投資家は購入対象ではなく、資格を持つ投資家に限定された私募形式で提供されます。この発表を受け、AVAXの価格は前週比は26.8%もの大きな上昇を記録しました。

投資信託として提供されるためにはSEC(米国証券取引員会)の厳正な審査基準を満たす必要があります。AVAXの投資信託承認により、今後はアバランチに対して社会的な信用が高まると予想されます。

また、投資信託として提供されることにより、仮想通貨ウォレットを持たずともアバランチに投資することが可能になります。AVAXへの投資形式が増える事で、取引量が増加することも期待されています。

AVAXの投資信託登場により、今後はアバランチエコシステム内に大きな資金力を持った機関投資家による投資資金が流入すると見込まれます。それによりネイティブトークンであるAVAXの価格は上昇していくでしょう。

仮想通貨アバランチ(AVAX)の購入方法

    2024年11月時点で、AVAXを購入できる代表的な取引所は以下の通りです。

    本記事では、AVAXをクレジットカードやデビットカードで購入できる「Bybit」での購入方法を解説します。比較的簡単に取引できるため、仮想通貨取引初心者におすすめです。また、Bybitは以下の特徴を有しています。

  • 豊富な取扱数:ICO仮想通貨を含む約150種類以上の仮想通貨を取り扱っています。
  • エアドロップを開催:10USDTなどの報酬受取キャンペーンの実施実績があります。
  • レバレッジ取引対応:証拠金の100倍まで取引が可能。小額からでも資金を大幅に増やすことが可能です。
  • プレマーケット取引対応:上場前のトークン(仮想通貨プレセール)にも対応。1,000倍リターンを狙える仮想通貨も仕込めるかも知れません。

なお、Bybitでは当メディアReadwriteのおすすめ仮想通貨を購入する事も可能です。仮想通貨の買い方がわからない方は、ぜひ参考にしていただければと思います。

  • Bybitでの口座開設

    Bybitのトップページを開き、「今すぐ登録」をクリックします。

    Bybit口座開設01

  • クレジットカードで購入

    口座開設後に、ホームページ上部の「暗号資産を購入」をクリックします。

    画面推移後のページで、支払い通貨に「JPY」、受取する仮想通貨は「AVAX」、決済方法に「Bank Card」を選択し必要分を購入します。

    Bybit買い方01

  • 購入したAVAXを仮想通貨ウォレットに送金する

    取引所で購入した仮想通貨は、取引所に預けっぱなしにしておくのは、セキュリティの観点から賢明とは言えません。なぜなら、取引所はハッキング被害に遭うリスクがあるためです。

    大切な暗号資産を守るために、メタマスクなどの仮想通貨ウォレットで保管しましょう。

    Bybit公式HPにログインしたうえで画面上部にある「資産」にカーソルを当て、「出金」をクリックします。

    Bybit 出金01

    続いて、出金画面が表示されますので、出金情報の選択・入力を行ってください。

    Bybit 出金02

    Bybit 出金 03

    入力が完了したら手数料を確認し、「提出」をクリックします。

  • まとめ

    本記事では、期待のレイヤー1ブロックチェーンであるアバランチおよびネイティブトークンであるAVAXについて、主な特徴、技術的強み、将来性の観点から解説し今後の価格動向について予測しました。

    仮想通貨AVAXは高速レイヤー1ブロックチェーン「アバランチ」のネイティブトークンです。アバランチは、ビットコインやイーサリアムのスケーラビリティ問題などの課題を解決するためにAva Labsによって開発されました。

    アバランチは独自コンセンサスアルゴリズムである「アバランチ・コンセンサス」によって、高速な並列処理を実現しています。また、3つのチェーンから形成される「Primary Network」と呼ばれる独自の技術により、ユーザーフレンドリーなDApps構築環境を提供しています。

    こうした技術を強みとして、AWSやJPモルガンをはじめとするのトップ企業と提携し、2020年9月の上場以来大きな成長を遂げました。2024年11月時点の時価総額ランキングでは、全仮想通貨の中で12位に位置して注目を集めています。

    2024年8月にはAVAXを対象とした投資信託の発表し、10月にはメインネット稼働以来最大のアップデートが実施されました。これらの要因により、アバランチに資金が流入しエコシステムはますます大きくなると予想されます。今後のアバランチの更なる進化に期待しましょう。

    仮想通貨アバランチ(AVAX)に関するよくある質問

    仮想通貨AVAXとは何ですか?

    アバランチの強みはなんですか?

    アバランチとイーサリアムの違いは何ですか?

    AVAXの今後の予想価格はいくらですか?

    日本国内では、どの取引所でAVAXを購入できますか?

    ReadWriteの編集プロセスについて

    ReadWriteの編集方針では、テクノロジー業界の主要な動向を常に注視しています。新製品の発売、AI分野での画期的な進展、ビデオゲームの新作リリース、その他注目すべき出来事など、幅広いトピックを取り上げています。編集者は、各トピック分野に精通したスタッフライターまたはフリーランス寄稿者に関連記事を割り当てます。記事は公開前に、正確性、明瞭性を確保し、ReadWriteのスタイルガイドラインへの準拠を確認するため、厳密な編集プロセスを経ます。

    八木橋 結奈
    Crypto Writer

    ReadWrite専属の暗号資産(仮想通貨)ライター。2020年から仮想通貨投資を開始し、ビットコインやNFT、DeFiへの投資経験を持つ。2024年10月、ReadWriteに参画。...

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